2026年7月17日
先日の講義で、
「お散歩中は、匂い嗅ぎの時間をたっぷり取ることが大切です」というお話をしたところ
「自由にすると、犬が同じ場所で5分くらい匂いを嗅ぎ続けてしまいます。
そういう時は誘導したり、声をかけてもいいですか?」
というご質問をいただきました。
「ぜひ、そのまま嗅がせてあげてください」
とお伝えすると、少し驚かれた様子でした。
お散歩中、犬に自由に探索してもらうことをお伝えすると、よくいただく質問があります👇
「自由にしたら、犬がわがままになりませんか?」
「あまり歩かなくなりませんか?」
「他の犬の排泄のあとばかり嗅ぎたがります」 と。
こういった質問は
きっと、私たちの中に
一定のペースで歩き、
決められたルートを進み、
飼い主を意識しながら歩幅を合わせて歩く犬こそが、賢い犬/しつけのできた犬である。という無意識のイメージからきているのだと思います。
そして、そこから外れる行動を、
「わがまま」
「甘やかし」
「言うことを聞かない」
と捉えてしまうことがあります。
でも、本来お散歩とは何でしょうか?🐾
犬にとってお散歩は、
ただ運動する時間ではありません。
匂いを嗅ぎ、
情報を集め、
環境を知り、
自分のペースで探索する時間です。
犬にとって、匂いは大切な情報源です🌿
他の犬の排泄のあとを嗅ぎたがるのも、犬にとっては自然な行動です。
私たちにとっては、
「❓」と思う場所でも、犬にとってはたくさんの情報が詰まった場所なのかもしれません。
実際、イヌとヒュッゲのセンサリーガーデンでも、トイレ周辺は犬たちに人気のスポットです🚻
みんな、とても真剣な顔で念入りな調査をしています。笑
彼らにとっては、情報の宝庫です🔑
犬が本来持っている行動特性を考えると、
「今日は30分運動するぞ」
「このルートを一定のペースで歩こう」
と決めて移動(散歩)をしているわけではありません。
匂いを嗅ぎ、周囲を確認し、自分に必要な情報を集めながら生活しています。
もちろん、家庭で暮らす犬には安全管理が必要ですが
お散歩の自由度をあげることは、
「他の犬や人への突進、吠え、危険な行動を放置しましょう」
という主旨とは異なります。
安全のためのサポートと、
過干渉になり必要以上に犬の選択肢を奪うことは違います。
「人が決めたペースで、人が決めたルートを歩かせなければ」
と気負う必要はないのです🌼
多くの人は、犬のストレスケアとしてもお散歩を活用したいと思っているはず。
匂い嗅ぎは、犬にとって読書や情報収集のようなものです。
私たちも、夢中になって読んでいる本を
突然、
「はい、もうおしまい」
と中断を繰り返されたら、不完全燃焼のような気持ちが残りますよね📚
(オチが気になってストレス😫🔥)
犬にとっても、匂いを嗅ぐ時間はただ時間を消費しているのではなく、その場所の情報を集め、気持ちを整理する大切な時間なのです。
なぜ犬はそこに立ち止まっているのか。
いま何を感じ、何を調べているのか。
立ち止まること。
歩くペース。
引き返すこと。
すべてに犬なりの理由があります。
それは、わたしたちへの挑戦状でも、反抗でも、悪意でもありません。
一度、犬の視点から見直してみることも大切です。
質問してくださった方も、
「そうあるべきだと思い込んでいました」
とお話してくださいました。
私たちが当たり前だと思っている犬との関わり方も、改めて
「なぜそうするのか?」
を考えてみることで、犬たちの暮らしはもっと豊かになるかもしれません🌏
自由と安全。
どちらか一方ではなく、
犬が選べる余白を残しながら、
人が責任を持って支える。
そのバランスを大切にしていけたらと思います🐾